2019年4月1日月曜日

自分と、同じくらい、傷ついている人

ほぼ一年間も放置していた。もっと頻繁に更新していると思ったが、していなかった。
4、5年ぶりに働き始めた。そこで、とても惹かれる人に出会った。どうして惹かれるのか分からないが、色々考えると、好みということに尽きるのではないか。顔や、佇まいや、雰囲気や、服装や、その人の持っているおそらく自然の体臭や、話し方や、ペンの持ち方、ジャケットの選び方など、何をとっても好ましく、しかも自分と共通項が多かった。日本の同じ大学を卒業し、その後イギリスの大学院にいたこと、映画が好きなこと、その人も、少しばかりインド映画を見ること。ただ大きな違いは、向こうはもう心に決めた人がいて私など眼中になく、私は私で、将来を一緒に過ごしたいと言ってくれる人がいることだった。だから何の進展もない。残念ながら、なのか、それで良かった、なのか、分からないが、何も関わることはなかった。そしてその人は会社を辞めてしまった。どこに行ったのかも知らない。

ただ悲しかった。その人が会社を辞めた日、私はインドで新しい仕事があり、非常に体調が悪かった。加えて恋人の家族に悪いことが起こり、とても追い詰められていた。非常に追い詰められていた。どうすれば良いか分からなかった。どうすれば良いのか、どうしたいのか、分からなかった。ただ一つ思ったのは、恋人には映画の話は通用しないし、恋人に対してその人ほど好ましく思ったことがない、ということだった。恋人は一途に一筋に私を好きでいてくれる。でもそれだけだ。それが世の中でどれほど得難いことなのか自分でもよく分かっているつもりだが、でもそれだけだ。私が好きとか好ましいとか思っているわけではなく、ただ好かれ、思われ、大事にされている。それだけだ。